生物統計情報学講座 特任教授
小出 大介
研究領域:薬剤疫学 診療情報解析
薬には有効性のみならず多かれ少なかれ副作用があります。そのため有効性とリスクのバランスを考えながら、有効性は最大限に引き出し、逆に副作用は最小限に抑えたり予防するために、薬の適正使用が求められます。ただし薬が開発される臨床試験では、限られた期間、症例数などの関係で十分な安全性を把握したり、評価することができないため、製造販売後も特に安全性に関して追跡して調査することが必要となります。その手法の1つが薬剤疫学です。
また近年情報技術が発達し、医療分野でも病院情報システムや電子カルテが普及し、それらが日々刻々と蓄積され大規模データベースとなって保存されています。このようなリアルワールドの大規模データベースを解析することで、これまで未知であった有効性の可能性や副作用を見出すこともできたりします。